フラクタル

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1960年代後半、米IBMのマンデルブローが、自己相似性(ある一部分を拡大すると、その部分が全体と似ていること)という性質を持つ幾何学図形に与えた名前。コンピューター上で、ある種の計算手続きを繰り返すことによって、マンデルブロ集合やジュリア集合などの極めて複雑かつ精巧なフラクタル図形を描きだすことが出来る。自然に現われる様々な複雑なカタチ(ある種の海岸線、雲の形、山脈の地形など)がフラクタルを使うことで極めて精巧に再現できることは、今や安価なコンピューターソフトウェアによって擬似自然風景生成が当たり前のように可能になっていることから見ても、当然のこととして受け入れることが出来るであろう。少年宇宙シリーズの一作である「フラクタル・メモリー」というタイトルからは、「ある時間(たとえば、人間のコンラッドが生きていた時間)を切りとること(=博士が記憶を思い出すという行為、これは琥珀に象徴されている)が、少年宇宙という世界全体の自己相似になっている」という事を読み取ることが可能なのではないかと思う。(たてにょん

読み/正式名称/種別/掲載作品

フラクタル《フラクタル・メモリー》

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